前立腺肥大症
HATSURATSU NEWS
わが国においては、人口の高齢化、生活環境や食習慣の欧米化にともなって前立腺肥大症の患者数は増大し、その数は数百万人とも言われています。
治療薬
症状と病期
(1) トイレが近い(特に夜間2~3回)
(2) いきばってもすぐに尿が出ない
(3) 尿が出始めてから出終わるまでに時間がかかる
(4) 尿の勢いが悪くなる
(5) 残尿感がある
などの症状が現れます。
さらに前立腺の肥大が進むと尿が一滴も出なくなります。
この時期になると尿路感染症や尿毒症などを引き起こすこともあります。
ですからできるだけ早いうちに尿がよく出るように治療することが大切です。
前立腺肥大症の薬物療法は軽症から中等症が適応となる。
【アドレナリンα1受容体遮断薬】
膀胱頚部および前立腺の平滑筋を弛緩し、尿道抵抗を低下させることにより、前立腺肥大症に伴う排尿障害を改善する。尿を出しやすくする薬です。
日常生活と食事治療
【 日常生活 】
1) トイレが近いことを恐れて水分を控えるのはよくありませんが、一時に大量の水分を摂取しないようにしましょう。また夜間頻尿がある場合は夕方からの水分は控えましょう。
2) 尿意があれば我慢せず、すぐトイレに行くようにしましょう。
3) 散歩や軽い体操など適度の運動と規則正しい生活を心がけましょう。
4) 長時間の座位はできるだけ避けましょう。
5) 入浴などで血行を良くし下肢の冷えを防ぎましょう。
6) かぜ薬や胃腸薬の中には、一時的に尿の出方を悪くする成分を含むものがありますから、このような薬を飲む時は注意しましょう。
【 食事療法 】
1) 刺激の強い食品、コーヒーはできるだけ避けましょう。
2) お酒はできるだけ控えめにしましょう。
3) 便秘はよくありませんからできるだけ野菜などを多く食べましょう。
前立腺肥大症は、50才以上高齢者男子の排尿障害の一番の原因となっています。
前立腺は男性にだけある臓器で、膀胱の下にあり、尿道をとりまくクルミのような形をした臓器です。年をとるにつれ、前立腺はだんだん肥大して尿道を圧迫するようになり、尿が出にくくなります。これが前立腺肥大症です。
主な初期症状
■ 第1期 膀胱刺激症状
肥大は小さく、頻尿や夜間頻尿、下腹部や会陰部の不快感などの刺激症状が出現する。排尿困難は軽度である。残尿はない。
■ 第2期 残尿発生期
排尿困難など閉塞症状が強くなり、尿意切迫感も強くなる。残尿が30~150ml程度になり、時に急性尿閉を起こすことがある。
■ 第3期 膀胱拡張に伴う慢性不完全尿閉期
自己排尿が難しくなり、尿が絶えず少量ずつ漏れる状態となる。残尿は150~300ml以上となり、水腎症、腎不全へと移行する。
ミニプレス
エブランチル
ハルナール
フリバス
ハイトラシン
ユリーフ
バソメット
アビショット
【抗コリン薬】
この薬は尿の回数が増えたり、尿意を強く感じたり、無意識に尿が出たりする症状を改善する薬です。
ポラキス
バップフォー
【抗男性ホルモン剤】
この薬は肥大に関与するホルモンの作用を抑えることによって、肥大した前立腺を小さくし、尿の排泄を促したり、頻尿、残尿感等の症状を改善したりする薬です。
プロスタール
パーセリン
デポスタット
プロステチン
【植物エキス製剤・アミノ酸製剤】
この薬は肥大した前立腺に直接作用し、肥大や炎症を抑えて、尿の排泄を促したり、頻尿、残尿感等の症状を改善したりする薬です。
エビプロスタット
セルニルトン
パラプロスト
【漢方製剤】
全般的な症状や病態を改善し、自覚、他覚症状を軽減する。長期投与が可能で、他剤との併用も多い。
八味地黄丸
牛車腎気丸
清心蓮子飲
猪苓湯合四物湯
六味丸
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