おくすりQ&A

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OKUSURI Q&A

 

もしそのような事態が生じた時は、至急医師または病院に連絡すると同時に、以下のような処置をします。その時、いつ、何を、どの位の量を飲んだのか調べておかなければいけません。

" 子供が誤って家庭用品を飲み込んでしまいました。どのように処置をしたら良いのでしょうか ? "

たばこ

4分の1以上飲んだ場合、水か牛乳を大量に飲ませて吐かせる。水に溶けているものは危険。すぐ病院へ

 

マッチ

20~30本程度なら害なし

 

クレヨン、クレパス

1本くらいは大丈夫。大量の場合吐かせる。

 

絵の具

[油絵の具]

水を飲ませるが(牛乳はだめ)、吐かせないで、すぐ病院へ

 

[水彩絵の具]

害なし

 

墨汁

水か牛乳を飲ませて吐かせる。10ml(大さじ1)以上の時は病院へ

 

油粘土、小麦粘土、消しゴム、インク

害なし

 

口紅、乳液

なめた程度なら大丈夫。大量の場合吐かせて病院へ

 

化粧水、香水、オーデコロン

水か牛乳を飲ませて吐かせる。5ml(大さじ1/2)以上の時は病院へ

 

マニキュア液、除光液

水か牛乳を飲ませるが、吐かせないで病院へ

 

シャンプー、リンス

水か牛乳を飲ませて吐かせる。10ml(大さじ1)以上の時は病院へ

ベビー用の、オイル、パウダー、ローション、クリーム

害なし。粉を吸い込んで呼吸困難があれば病院へ

 

おむつかぶれ用軟膏

水か牛乳を飲ませて吐かせる。5g(大さじ1/2程度)以上の時は病院へ

 

歯磨き粉

[フッ素入り]

水か牛乳を飲ませて吐かせる。

5g(大さじ1/2程度)以上の時は病院へ

 

[フッ素なし]

害なし

 

洗口剤(マウスウォッシュ)

水か牛乳を飲ませて吐かせる。10ml(大さじ1)以上の時は病院へ

 

石鹸

[固形粉末中性]

なめた程度なら大丈夫。大量の場合、牛乳か卵白水か水を飲ませて吐かせる。

 

[台所用]

吐かせて病院へ

 

洗濯糊

[ほう砂入り]

水か牛乳を飲ませて吐かせる。10g(大さじ1程度)以上の時は病院へ

 

[ほう砂なし]

害なし

 

柔軟仕上げ剤、静電気防止剤

水か牛乳を飲ませて吐かせる。10ml(大さじ1)以上の時は病院へ

 

漂白剤、トイレ用洗浄剤、パイプ用洗浄剤

水か牛乳を飲ませるが、吐かせないですぐ病院へ

 

シンナー、ベンジン

何も飲ませずに、吐かせないで、病院へ

 

家具・床用ワックス、車用ワックス

水を飲ませるが(牛乳はだめ)、吐かせない。5g(大さじ1/2程度)

以上の時は病院へ

 

芳香剤、芳香防臭剤

ほぼ害なし(ただし、メタノール含有のものは注意)

 

乾燥剤

[生石灰]

吐かせ、よくうがいをさせ、大量の牛乳を飲ませる。

 

[シリカゲル]

害なし

 

脱酸素剤

即席ラーメンや菓子などに入っている小さな袋なら1袋くらいは大丈夫

 

廃油処理剤(使用後の油を固めるもの)

下痢をするようなら病院へ

 

灯油

体重10kgあたり5ml(大さじ1/2)飲むと要注意。

絶対に吐かせないで(気管に入り肺炎を起こす恐れあり)すぐ病院へ

 

体温計の水銀

害なし(ただし口内の破片には注意)

 

ボタン型電池

体内に6時間以上とどまるのは危険。すぐ病院へ

 

殺虫剤

[パラゾール]

大丈夫。心配な時は吐かせる

 

[ナフタリン・樟脳]

すぐ吐かせて病院へ。牛乳、粉ミルクは厳禁(有害成分が脂肪に溶け吸収されやすくなる)

 

[蚊取り線香]

2巻以内なら大丈夫

 

[ベープマット]

1~2枚なら大丈夫

 

[その他]

農薬、ほう酸だんごは危険。すぐ病院へ

 

すぐ吐かせる。商品名、薬品名(わからない時は残っているものを持って)、飲み込んだ量を確認して病院へ

 

中毒を起こす可能性があるものを飲んだ時、最も良い処置は、とりあえず水か牛乳を飲ませて吐かせることです。しかし、脂肪に溶けやすいもの(ナフタリン、シンナー、ベンジンなど)を飲んだ時、牛乳を飲ませてはいけません。異物の吸収を早めてしまうからです。また、けいれんを起こしていたり、意識がもうろうとしている場合や、石油製品、酸性やアルカリ性の強い洗浄剤などを飲んだ時は、吐かせてはいけません。吐いたものが気管に入りやすく危険です。受診する時は、口に入れたものの残りや容器、出来れば製品の説明書なども持参すると良いです。平素から周囲の大人が気をつけて、不慮の事故が起こらないよう十分心がけて下さい。