気管支喘息

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気管支喘息

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気管支は、吸い込んだ空気を肺のすみずみまでに送る通路です。また、粘液を分泌して空気に混じって入ってきたチリ、ホコリなどの異物を体外に出す役目もして います。しかし、アレルギーや細菌、ウイルスなどの感染によって異物や刺激に対して非常に敏感になると、気管支の筋肉がけいれんを起こして収縮し、粘りの ある痰が分泌されて、空気の流れが悪くなり呼吸困難になります。

このように突然、喘鳴(ゼーゼー、ヒューヒューという音が呼吸の時に出る)を伴う呼吸困難や咳の発作が数分から数時間続くのが気管支喘息です。

最近、子供だけでなく、大人の喘息も増えています。

20年前頃には、人口の1%ほどでしたが、現在では3%位に増加しています。

原因

気管支喘息は、原因によって次の2種類に大きく分類されます。

1. アトピー型(急性タイプ)

治療

治療薬には気道の炎症を抑える薬剤を使用することに基本となります。(吸入ステロイド薬や抗ロイコトリエン薬)そして発作・息苦しさがある場合には気管支を拡げる薬剤を使用します。

アレルギー性の喘息で、小児喘息の大部分と成人の喘息の半分以上がこのタイプです。アレルゲン(アレルギーの原因となる物質)の吸入によって起こります。

アレルゲンは、大気汚染、ハウスダスト、植物、薬物、食物などさまざまです。

※小児喘息の多くは5才位までに発症し、その後体力が備わるとともに思春期前後までに治ることが多いのですが、大人の喘息に移行することもあります。

小児喘息も大人の喘息とともにアレルギーが大きな原因の1つですが、心理的ストレスが大きな原因であることがあります。小児の場合は、子供の性格を良く理解してやることが必要です。

大人の場合は、個人の性格だけでなく家庭環境や職場などのさまざまな精神的ストレスが加わるため、完治するのは難しいと言われています。

ステロイド薬

※関節炎や緑内障、高血圧などの治療薬には、喘息を悪化させるものがありますので、服用中の場合は必ず医師に伝えることが大切です。

2. 感染型(慢性タイプ)

風邪などの細菌やウイルスの感染によって気道に炎症が生じ、咳の発作をこじらせて慢性化してしまいます。40才以上で発症することが多い喘息です。

抗アレルギー薬

気管支拡張薬

アレルギー反応を抑えます。喘息の発作時にはあまり効きませんが、長期間使用すると効果が現われます。

気管支を拡げて空気の通りを良くします。

吸入したり、内服もあります。

その他の治療に、喘息の原因となるアレルゲンを調べて、そのエキスを初めはごく少量皮下注射し、次第に量を増やすことによってアレルゲンに対する抵抗力をつける『減感作療法』があります。

発作の手当て

1. 楽な姿勢にする

発作時は体を起こしたほうが、空気が肺に入りやすくなります。

喘息の発作は、日常生活に気をつけることでかなり防ぐことが出来ます。発作が起きてしまった時には薬を使って治療しなければなりませんが、出来るだけ予防に心がけることが大切です。

2. 安静にする

3. 水か暖かい飲み物を飲む

発作時は体力を消耗し、咳や息とともに水分を失います。また、喉をうるおすことで、喉元まで上がってきた痰を切りやすくします。

予防

1. 原因となるアレルゲンを取り除く

2. 風邪に注意する

3. 年齢に合った運動で体を鍛える

特に、水泳や乾布摩擦は皮膚の抵抗力を強くし風邪をひきにくくします。

4. 過労や寝不足、ストレスを避け、規則正しい生活をする

5. 禁煙

6. 食事は腹八分目にする

食べ過ぎは肺を圧迫し、喘息の発作が起こりやすくなります。

7. 薬は医師の指示通りに服用する