インフルエンザ

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インフルエンザ

HATSURATSU NEWS

毎年冬になると猛威を振るう「インフルエンザ」。高熱が出て全身症状が現れ、症状が悪化すると危険な状態になる場合もあります。しかし最近では、インフルエンザウイルスに直接作用する薬が開発され、早く回復するようになりました。

 

普通の風邪はライノウイルスやコロナウイルス等の感染によって起こり、全身症状はあまり見られず、重症化することはありません。一方、インフルエンザに感染すると、下図のような症状に加え、更に気管支炎、肺炎などを併発し、重症化することが多いのもインフルエンザの特徴です。また、インフルエンザが流行すると短期間に小児から高齢者まで膨大な数の人が巻き込まれるのも特徴です。

インフルエンザと普通の風邪の違い

【アマンタジン】

インフルエンザウイルスはA型、B型、C型に分類されます。

インフルエンザの種類

A型

最も感染力が強く、一気に感染が広がって、大流行を引き起こすタイプです。

人間以外には、ブタやトリなどに感染します。A型のウイルスは「A香港型、Aソ連型」など、さらに細かく分類されます。なお「香港」や「ソ連」という名は、そのウイルスが分離された場所からつけられたものです。

B型

人間にしか感染しないインフルエンザウイルスです。一般的に、A型のように大流行することはなく、症状もA型より軽く済みます。しかし、A型と同様、二次感 染で肺炎や気管支炎などの合併症を起こす危険があります。また、幼児の場合は、重症化する場合もあるので注意が必要です。

C型

B型と同様、人間にしか感染しません。症状はほとんどなく、感染したことに気がつかない場合も多いので、心配いりません。

新型インフルエンザ

新型インフルエンザは、他の動物の感染などを経て新たに人に感染するようになった インフルエンザウイルスです。基本的な予防法は通常のインフルエンザと同じです が、一般的には免疫が獲得されていないことから、急速な感染の広がりや重大な健康 被害が心配されます。2009年にはA型(H1N1型)の新型インフルエンザの発生があ り、世界的な問題になっています。

インフルエンザの治療

予防

今までのインフルエンザ治療は、解熱剤や鎮痛剤を服薬しながら、安静や保温、水分補給という方法でしたが、最近はインフルエンザウイルスに直接働きかけて、ウイルスの増殖を阻害する「抗ウイルス薬」を用いた治療が行われています。それにより、回復も以前に比べてずいぶん早くなりました。

A型のウイルスのみに有効な、内服薬です。細胞に入り込んだA型ウイルスの表面にあるたんぱく質を包み、ウイルスの本体が外に出ないようにすることで増殖を阻害します。ウイルスの増殖を抑えれば、それに伴って熱も下がり、全身症状も回復してきます。

【ザナミビル】

A型、B型の両方のウイルスに有効な薬剤であり、この粉末状の薬を専用の吸入器を使って吸入し、気道粘膜に付着させ、ウイルスの増殖に必要な表面にある突起に作用し、ウイルスの増殖を阻害します。

【オセルタミビル】

上記のザナミビルが直接、気道粘膜に作用させる薬剤なのに対して、オセルタミビルは内服として体の中に取り組み、体内で活性化した代謝物に変化し、インフルエンザウイルスの表面にある突起に作用し、増殖を阻害します。上記同様A型、B型に有効です。

■ ワクチン接種による感染予防

ワ クチンはインフルエンザによる合併症や死亡を予防し、健康被害を最小限にくい止めることができます。もしワクチン接種後にインフルエンザにかかったとして も、症状が軽くて済みますし、高齢者のワクチン接種者は、接種していない人に比べて肺炎で死亡する率が4分の1に減少するという報告もあります。

 

ワクチンの接種時期

ワクチンを接種してから抗体ができるまでは2週間ほどかかり、また、ワクチンの効果の持続する時期が約5ヶ月であることを考慮すれば、インフルエンザが流行する前、つまり11月頃までに接種を受けるとよいでしょう。

 

ワクチンの回数

 以前は2回が定説でしたが、現在は1回で良いという説もあります。接種回数が1回か2回かの最終判断は、接種する医師の決定によりますので、接種の際にはこれまでのインフルエンザにかかった有無、ワクチン接種の有無、現在の体調を担当医師に十分伝えて下さい。

■ その他の予防

  インフルエンザに負けない体力維持のために過労を避け十分な睡眠をとる。栄養

     と休養を十分とる。

 

◉   感染予防のために、うがい、手洗いをまめに行う。人混みを避ける。

 

◉   鼻、のど等を乾燥から守るためにマスクをする。加湿器等を使用する。